030903=周遊循環かめバス運行実験

周遊循環かめバス運行実験 レンタサイクル組み合わせ
観光客向けサービスも 明日香村と奈良交通


 明日香村と奈良交通は、国土交通省の公共交通活性化総合プログラムの補助事業としてこのほど、周遊バスと循環バスの運行実験をスタートさせた。来年三月末までの予定で愛称は「かめバス」。レンタサイクルと組み合わせた観光客向けのバス運行などのサービスを実施するほか、現在の運行より乗り換えや本数などで村民へのサービスが向上するという。
 周遊バスは奈良交通が運行する「赤かめ」。近鉄橿原神宮駅〜健康福祉センター間の現在の運行を、同神宮駅〜飛鳥駅に延長、高松塚や石舞台などの観光拠点や駐車場を経由するルートで運行する。昼間の運行間隔は現在のほぼ一時間おきから、観光シーズン(九月一日〜十一月三十日)中は三十分おきに短縮する。
 また、観光客向けの新サービスとして、観光シーズンの土・日・祝日限定でレンタサイクルとバスを自由に使えるセット券(大人千円、小学生以下八百五十円)を発行。一日バス乗り放題チケット(大人六百五十円、小学生以下三百三十円)も販売する。
 同村が経営する循環バスは「金かめ」。同ふくしせんたーを起点にした飛鳥方面、畑・尾曽方面、高市方面、阪合方面の四路線で、各路線とも現在の一日三便を六便に増発。赤かめの同センターを経由するため、乗り換えが楽になるという。
 これまで無料だった料金は一回につき百円を課す。ただし、小学生以下は無料で、高齢者や障害者には無料回数券を配布する。
 実験期間中に収支や乗客数を調査し、必要があればダイヤの見直しなどを行う。

平成15年9月3日(水)産経新聞掲載